電話代行の契約、総務が申し込む前に確かめる取次ルールとコール超過料金
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この記事を読むと、代表電話の受付を外に出すかどうかを、社内で説明できる形で判断できます。判断の中心は月額料金ではありません。「何コールまで込みで、それを超えたらいくらか」「使う電話番号は誰のものか」「やめるとき番号と履歴はどうなるか」の3点です。電話代行は入るのは簡単ですが、番号の扱いを決めずに始めると、やめたくてもやめられない状態になります。先に決めるべき順番を書きます。
まず決めるのは「どこまで外に出すか」
電話代行と一口に言っても、やることの範囲は会社ごとにかなり違います。契約書に書かれる業務範囲を、申し込み前に自社の言葉で決めておかないと、あとで「それは対応外です」と言われます。
よくある区分は次のとおりです。
- 一次受付のみ。相手の会社名・氏名・用件を聞いて、担当者にメールやチャットで知らせる。電話はつながない。
- 取次あり。担当者の携帯などに電話を転送してつなぐ。つながらなければ伝言を残す。
- 内容対応あり。よくある問い合わせに台本(スクリプト)どおりに答える。受注や予約まで受ける。
右に行くほど単価が上がり、打ち合わせの手間も増えます。中小企業で最初に効果が出やすいのは一次受付のみです。営業電話をふるい分けるだけでも、事務の中断はかなり減ります。
ここで詰まるのが、社内の「それくらい自分たちで取れる」という反対です。稟議では削減される人件費ではなく、中断される業務の回数で説明したほうが通りやすくなります。一日に何本かかってきて、そのうち何本が営業電話か。一週間数えるだけで資料になります。数えずに始めると、効果の検証もできません。
料金は月額ではなくコール数で決まる
料金表の先頭に出ている月額は、たいてい「一定のコール数まで」の価格です。実際の請求額は、超過分で変わります。確かめるのは次の点です。
- 月額に含まれるコール数と、超過した1件あたりの単価。超過単価は含まれる分の単価より高く設定されていることがあります。
- コールの数え方。間違い電話、無言電話、営業電話、折り返しの確認電話を1件と数えるかどうか。ここは事業者ごとに違います。営業電話をふるい分けてもらう目的なのに、その営業電話が全部カウントされる契約もあります。
- 受付時間。平日の日中だけか、時間外は留守電か、時間外対応に別料金がかかるか。
- 初期費用。初期設定料のほかに、応対台本の作成費が別立ての場合があります。
カタログに出にくい継続費用が、転送電話の通話料です。貸与された番号にかかってきた電話を自社の携帯や固定電話に転送する場合、その通話料は自社負担というのが一般的です。通話が長い業種だと、月額より通話料のほうが大きくなることもあります。稟議には月額だけでなく、想定コール数と転送通話料をおおよそでいいので並べて書いてください。
電話番号が誰のものかで、やめやすさが変わる
ここがいちばん大事です。方式は大きく二つあります。
一つは、自社の既存番号にかかってきた電話を、代行会社の番号へ転送する方式です。対外的に出している番号は自社のままなので、やめるときは転送をやめるだけで済みます。ただし転送の通話料は自社持ちになります。
もう一つは、代行会社から番号を貸りて、それを会社の代表番号として名刺やウェブサイトに載せる方式です。初期費用は安く、すぐ始められます。問題は解約時です。貸与番号は基本的に返却となり、他社や自社に引き継ぐことはできないのが通常です。名刺、封筒、ウェブサイト、登記や契約書の連絡先、取引先への届出を全部直すことになります。この刷り直しと周知の手間が、解約を思いとどまる理由になってしまいます。
申し込み前に確かめるのは次の点です。
- 貸与番号は解約後に使えるか。番号ポータビリティ(番号の持ち運び)の可否はどうか。
- 市外局番は自社の所在地と合うか。合わない番号を代表電話にすると、信用面で説明が要ります。
長く続ける前提なら、既存番号の転送方式のほうが、やめるときの出口は広く残ります。
取次は「誰にどう届くか」を先に紙に書く
受けたあとの流れを決めていないと、導入してもかえって手間が増えます。決めるのは次のとおりです。
- 通知の方法。メールか、ビジネスチャットか、専用の管理画面か。全員が見る場所に届かないと、伝言が埋もれます。
- 通知の宛先。全件を総務が受けて振り分けるのか、部署ごとに直接届けるのか。総務が全部受けると、中断を減らす目的が達成できません。
- 取り次ぐ相手の名簿。誰の名前で電話が来たらどこへ回すか。この名簿の更新を誰がやるかを決めてください。入退社のたびに連絡する担当を決めないと、半年で実態と合わなくなります。
- 取り次がない電話の線引き。営業電話、採用の問い合わせ、クレームらしき電話をどう扱うか。クレームは早めに人へ回す運びにしておくほうが無難です。
- 社名の名乗り方。自社の社名で名乗るか、受付代行であることを伝えるか。ここを決めずに始めると、取引先から「別の会社が出た」と言われます。
運用が固まるまでは、週に一度、伝言の一覧を見直す時間を取ってください。見直しをやめた時点で、外注は放置されます。
契約期間・自動更新・解約予告を申し込み前に見る
継続契約は、入るときより、やめるときに詰まります。申込画面ではなく、利用規約と重要事項の書面で次を確かめてください。
- 最低利用期間があるか。あるなら、期間内に解約したときの違約金の計算方法。
- 自動更新の有無と、解約予告の期限。月末までの申し出で翌月末解約、といった条件が一般的ですが、数か月前の予告を求めるものもあります。
- 解約の方法。管理画面からできるのか、書面や電話が必要か。電話でしか解約できない契約は、担当者が代わると手続きが止まります。
- 初期費用の扱い。短期間で解約した場合に、割り引かれた初期費用が戻し請求されないか。
あわせて、データの持ち出しも確かめます。受けた電話の履歴や伝言は、問い合わせ対応の記録として残したいことがあります。解約後に管理画面が見られなくなると、そこで消えます。解約前に一覧を書き出せる形式(表計算で開けるファイルなど)があるか、録音を預けている場合はいつ消去されるかを、契約前に聞いてください。
この4点と出口のデータは、稟議書に1行ずつ書いておくと、更新時期に次の担当者が困りません。
クラウドPBXという別の選び方もある
電話を取る人を外に出すのではなく、電話の仕組み自体を変える方法もあります。クラウドPBX(インターネット経由の電話交換機)を使うと、会社の代表番号をスマートフォンで受けられます。在宅勤務が多い会社では、こちらのほうが合う場合があります。
比較の軸は次のとおりです。
- 電話を取る人がいるかどうか。代行は人が出ます。クラウドPBXは自社の誰かが出ます。営業電話をふるい分けたいなら代行、場所の制約をなくしたいならクラウドPBXです。
- 費用の形。代行はコール数で変動します。クラウドPBXは利用者数(ID数)で積み上がります。人が増えるほど後者は上がります。
- 既存の電話機や工事。クラウドPBXへ移すと、今の電話機やビジネスホンの主装置が不要になることがあります。それがリース中なら、残債は残ります。移行前にリース契約の残り期間を確認してください。
両方を併用する会社もあります。日中は自社で受け、昼休みと時間外だけ代行に回す形です。まずは一か月、時間帯別に着信を数えてから決めると、過剰な契約を避けられます。
買う前に確かめること
- 月額に含まれるコール数と、超過1件あたりの単価を書面で確認したか
- 間違い電話や営業電話をコール数に数えるかを確認したか
- 転送の通話料が自社負担になるか、月いくら程度かを見積もったか
- 貸与番号は解約後に使えないという前提で、名刺や表示の直し方を考えたか
- 最低利用期間・自動更新・解約予告の期限と解約方法を控えたか
- 受けた伝言や履歴を解約前に書き出せる形式があるかを確認したか
候補になる分類
電話代行サービス(一次受付・伝言通知型)
目安:月額おおよそ5千円〜2万円程度(含まれるコール数により変動)
代表電話に営業電話が多く、事務作業の中断を減らしたい会社に向きます。取次はせず、要件をチャットやメールで知らせる形なので、運用の決めごとが少なく始めやすいのが利点です。
これは申し込む形のサービスです。提携が決まりしだい、ここに申込先を載せます。
取次・時間外対応つきの電話代行(コールセンター委託型)
目安:月額おおよそ2万〜10万円程度(対応範囲とコール数による)
問い合わせ内容が決まっていて、台本どおりに一次回答までしてほしい会社に向きます。受付時間の拡張や土日対応を足せる反面、台本づくりと更新の手間を自社で持つ必要があります。
これは申し込む形のサービスです。提携が決まりしだい、ここに申込先を載せます。
クラウドPBX(代表番号をスマホで受ける仕組み)
目安:1ID月額おおよそ千円〜3千円程度+初期設定費用
在宅勤務や外出が多く、オフィスに電話番を置きたくない会社に向きます。人が出る点は変わらないため、営業電話を減らす目的には合いません。既存のビジネスホンのリース残債を先に確認してください。
これは申し込む形のサービスです。提携が決まりしだい、ここに申込先を載せます。
よくある質問
代行会社が自社の社名で名乗ってくれますか。
多くのサービスで自社名での名乗りに対応していますが、名乗り方や言い回しは契約前に文面で決めておくほうが安全です。取引先から見て不自然な応対にならないよう、初月は実際の録音や伝言内容を確認してください。社名変更や部署の統廃合があったときに、誰が代行会社へ連絡するかも決めておきます。
貸りた番号を、解約後も使い続けられますか。
貸与番号は返却が原則で、引き継げないことが一般的です。名刺やウェブサイト、取引先への届出をすべて直す手間が発生します。長く使う代表番号にするなら、自社の既存番号を保ったまま転送する方式のほうが、出口は広く残ります。
社内から「電話くらい自分たちで取れる」と反対されています。
削減人件費ではなく、中断の回数で説明すると通りやすくなります。一週間、着信の本数と内容の内訳を記録し、そのうち営業電話や取り次ぎ不要だったものがどれだけあったかを数えてください。導入後に同じ記録を取れば、更新するかどうかの判断材料にもなります。
試してから本契約にできますか。
無料や低額の試用期間を設けている事業者はあります。ただし試用中は含まれるコール数や対応範囲が狭いことがあるため、本契約後の条件と同じかを確認してください。試用の終了後に自動で有料契約へ移る仕組みかどうかも、申し込み前に見ておきます。