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安否確認システムの契約、総務が申し込む前に決める登録情報と訓練

2026-09-29 安否確認システムBCP総務継続契約防災

この記事で紹介しているのは、申し込む形のサービスです。現在、アフィリエイトの提携はありません。

安否確認システムは、入れただけでは動きません。動かすのは、従業員の連絡先と、起動する人と、年に一度の訓練です。この記事を読むと、申し込む前に社内で決めておくこと(誰の何を登録するか、誰が起動するか、やめるときどうなるか)がはっきりします。見積もりの金額より先に、そこを決めてください。

まず決めるのは「何を知りたいか」。安否か、出社可否か

同じ「安否確認」でも、会社が本当に知りたいことは二つに分かれます。

  • 従業員本人と家族が無事かどうか(人命と支援の判断)
  • 明日、誰が出社できるか(業務を回す判断)

この二つは質問文が違います。前者なら「あなたは無事ですか」「家族は無事ですか」「自宅の被害は」。後者なら「出社できますか」「いつから可能ですか」「交通手段は」。両方を一度に聞こうとして設問が十問を超え、回答率が落ちる、というのはよくある形です。

先に決めておくと、製品比較が楽になります。設問を自由に作れるか、回答の集計画面が一覧で見られるか、未回答者だけに再送できるか。この三つができれば、たいていの用途は足ります。逆に、地図上に従業員の位置を出す、家族の登録を無制限にする、といった機能は、使う場面を具体的に言えないなら不要です。

稟議書の一行目にも、ここを書きます。「災害時に従業員の安否と出社可否を、当日中に把握するため」と書ければ、目的が読み手に伝わります。

連絡先が集まらないと、システムは動かない

最大の詰まりどころは、契約でも機能でもなく、従業員の連絡先です。

安否確認は、会社のメールアドレスだけでは届きません。停電や端末の紛失を考えれば、私用のスマートフォンに届く経路が要ります。つまり、私用のメールアドレスか電話番号を会社に登録してもらうことになります。ここで「私用の連絡先を会社に出したくない」という声が出ます。これは正当な感覚なので、押し切らずに設計で答えます。

確かめるのは次の点です。

  • 従業員本人が自分でログインして登録・修正できるか(総務が一覧で見られない設定にできるか)
  • 利用目的を「災害時の安否確認に限る」と規程や同意書で明示できるか
  • 登録は任意か必須か。任意にする場合、未登録者をどう把握するか

もう一つ、実務でよく起きるのが受信拒否です。携帯キャリアのメールでは、迷惑メール対策で配信元ドメインが弾かれることがあります。導入時に「このドメインを受信許可してください」という案内を出し、テスト配信で届いたかを一人ずつ確認する作業が発生します。この確認を誰がいつやるか、導入計画に入れておきます。

自動で起動するのか、人が押すのか

安否確認の配信には、おおむね二通りあります。気象庁の震度情報などに連動して自動配信されるものと、管理者が画面から手動で配信するものです。多くのサービスは両方持っていますが、設定の中身は確認が要ります。

自動配信なら、条件を決めます。どの地域で、震度いくつ以上のときに、誰に送るか。全社一律にすると、拠点のない地域の地震で深夜に全員へ通知が飛びます。逆に条件を厳しくしすぎると、肝心のときに鳴りません。拠点の所在地ごとに条件を分けられるかを見ます。

手動配信なら、押す人を決めます。ここで見落とされがちなのが、管理者が被災する場合です。管理者が一人だけで、その人が本社の近くに住んでいると、本社周辺が被災したとき誰も起動できません。管理者権限を複数人に、できれば離れた場所に住む人や別拠点の人にも付けておきます。

地震以外の使い道も考えておきます。台風での出社判断、感染症の流行、大規模停電、システム障害。手動で任意の文面を送れるなら、平時の一斉連絡にも使えます。使う場面が増えるほど、社内で「使えるもの」として定着します。

料金はIDの数で動く。退職者と休職者をどう数えるか

料金は、登録する人数(ID数)に応じた月額または年額が一般的です。おおよそ一人あたり月額百円前後から、機能や人数帯によって上下します。金額そのものより、数え方を確かめてください。

  • 人数は契約時の申告か、実際の登録数か
  • 増えたときは即座に課金されるか、次回更新時か
  • 減ったとき(退職者が出たとき)、途中で減額できるか
  • 五十人刻みなど、人数帯の区切りがあるか。区切りを一人超えると次の帯に上がるか

人数帯が区切られている場合、採用で一人増えただけで年額が段階的に上がることがあります。今の人数が区切りのすぐ下なら、その点を見積もり時に質問しておきます。

運用面では、名簿のメンテナンスが誰の仕事になるかを決めます。入社と退職のたびに手で追加・削除するのか、人事の名簿から取り込むのか。放置すると、退職者が残ったまま課金され、災害時に退職者へ安否確認が飛びます。四半期に一度は名簿を突き合わせる、と運用手順に書いておくのが現実的です。休職者や産休・育休中の人を登録から外すかどうかも、先に決めておくと迷いません。

訓練を年に一度やらないと、回答率は上がらない

導入した会社が後で困るのは、本番で回答が返ってこないことです。原因はだいたい決まっています。メールアドレスが古い、受信拒否になっている、アプリを消した、そもそも届いても何のメールかわからない。

これを防ぐ方法は、訓練しかありません。年に一度、できれば防災の日など日付を固定して、全社に一斉配信します。回答率を集計し、未回答者には個別に連絡して原因を潰します。二回目以降は回答率が上がっていきます。

訓練でよく出る社内の反対は「業務時間を使うのか」「休日に送るな」です。ここは事前に経営層の了解を取り、社内通知に「訓練を実施します」と書いてから送ります。抜き打ちにこだわると、反発だけが残って回答率は上がりません。

  • 訓練の日付と時間帯を年間予定に入れる
  • 回答率の目標を決める(初回は低くて当然、という前提で)
  • 未回答の理由を分類して記録する

サービス側に、訓練モードや回答率の集計レポートがあるかも確認しておきます。集計を手作業でやると、次の年に続きません。

やめるとき・乗り換えるときに何が起きるか

継続契約は、入るときより、やめるときに詰まります。申し込む前に次を確認してください。

  • 契約期間は年単位か月単位か。年契約の場合、途中解約で残期間分の支払いが残るか
  • 自動更新か。更新を止めるなら何日前までに、どの方法(書面か画面操作か)で伝えるか
  • 解約後、登録された従業員の個人情報はいつ、どう削除されるか。削除の証明はもらえるか
  • 登録名簿や過去の配信履歴を、解約前にCSVなどで書き出せるか

個人情報の扱いは、安否確認システム特有の論点です。私用の連絡先を預けている以上、解約時に「いつまでに消えるか」を答えられないと、従業員への説明がつきません。契約書か利用規約に書かれているか、なければ書面で回答をもらいます。

乗り換えを考えるときも同じです。名簿を書き出せないと、全従業員にもう一度登録してもらう作業が発生します。数十人規模でも、案内文の作成、受信許可の再設定、未登録者の督促で、総務の手が数週間取られます。最初の契約時点で「書き出せるか」を聞いておくと、将来の選択肢が残ります。

最後に、重複の確認です。すでに使っているビジネスチャットやグループウェアに安否確認機能が付いていることがあります。専用サービスほどの自動起動はなくても、手動配信で足りる会社もあります。まず今の契約で何ができるかを調べ、足りない部分だけを買う。これが一番安く済む順番です。

買う前に確かめること

  • 安否確認で知りたいのは本人の安否か出社可否か、設問を先に紙に書いたか
  • 私用連絡先の登録について、利用目的と本人が修正できる仕組みを説明できるか
  • 自動起動の条件(地域と震度)と、手動で起動する管理者を複数人決めたか
  • 退職者の削除手順と、人数が減ったとき減額できるかを見積もり時に確認したか
  • 年1回の訓練日を年間予定に入れ、経営層の了解を取ったか
  • 解約時の予告期間と、名簿・履歴の書き出し可否、個人情報の削除時期を契約書で確認したか

候補になる分類

安否確認専用のクラウドサービス(地震連動の自動配信があるもの)

目安:1人あたり月額100円前後〜(人数帯により変動)

拠点が複数ある会社や、取引先からBCP(事業継続計画)の提示を求められている会社に向きます。震度連動の自動配信、未回答者への自動再送、集計レポートといった、災害時に人手をかけずに回す仕組みが揃っています。

これは申し込む形のサービスです。提携が決まりしだい、ここに申込先を載せます。

ビジネスチャット・グループウェアに付属する安否確認機能

目安:既存契約に含まれる場合あり〜追加オプション数千円/月

すでに全社でチャットを使っていて、追加費用をかけずに始めたい会社に向きます。自動起動がなく管理者の手動配信になることが多いので、押す人を複数決めておく前提で選びます。

これは申し込む形のサービスです。提携が決まりしだい、ここに申込先を載せます。

人事・労務システムに連携できる安否確認オプション

目安:月額数千円〜数万円(人数と連携範囲による)

入退社が多く、名簿のメンテナンスが負担になっている会社に向きます。人事側の名簿が更新されれば登録者も変わるため、退職者が残ったままになる事故を減らせます。連携の範囲と更新の頻度は個別に確認が必要です。

これは申し込む形のサービスです。提携が決まりしだい、ここに申込先を載せます。

よくある質問

従業員が私用のメールアドレスや電話番号の登録を拒んだら、どうすればいいですか

まず利用目的を災害時に限ると明示し、規程や同意書の形で残します。本人が自分で登録・修正でき、総務が中身を見ない設定にできるサービスなら、抵抗は下がりやすくなります。それでも登録しない人については、上長が電話で確認する、という代替手順を決めておくのが現実的です。

従業員が少ないうちは、まだ不要でしょうか

人数が少なければ、上長が電話やチャットで一人ずつ確認する方法でも回ります。ただし拠点が分かれている、夜間や休日に働く人がいる、取引先からBCPの提出を求められている、といった条件が重なると、手作業では追いつかなくなります。今の連絡網で誰が誰に連絡するかを紙に書いてみて、抜けが出るなら検討の時期です。

訓練の回答率が低いとき、まず何を見ればいいですか

未回答者を個別に当たり、理由を分類してください。届いていない(アドレス誤りや受信拒否)のか、届いたが気づかなかったのか、回答方法がわからなかったのかで、打つ手が変わります。届いていない人が多いなら、受信許可の案内をもう一度出すのが先です。

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